孤高の獣と竪琴を奏でる少女のファンタジー小説が原作のマンガ『獣の奏者』

最近はマンガが原作でドラマ化、映画化することが多くなりましたよね。

マンガが世間に浸透してきたということでとてもうれしいのですが、物語の内容・ストーリーとしては小説のほうがしっかりしていることが多い印象を受けます。

そこで今回は、小説が原作のマンガを紹介します。

獣の奏者 全11巻完結/ 原作:上橋菜穂子 漫画:武本糸会

この作品は、上橋菜穂子先生が原作で武本糸会先生が描いているマンガです。

上橋菜穂子先生といえば、ファンタジー小説「鹿の王」が2015年の第12回本屋大賞で受賞し、たいへん有名な作家ですね。

もともと武本糸会先生は「獣の奏者」の青い鳥文庫版の小説として出版していたときのイラストを担当しており、かなり覚悟をして漫画化をされたようです。

 

あらすじ

「リョザ神王国」と呼ばれる異世界の血を舞台とするファンタジー物語で、運命に翻弄される少女・エリンを中心とした人と獣のかかわりを描いている。

小説では、Ⅰ闘蛇編、Ⅱ王獣編、Ⅲ探求編、Ⅳ完結編の四編で構成されているが、漫画版では、Ⅰ闘蛇編、Ⅱ王獣編で完結すると思われる。

 

Ⅰ 闘蛇編
闘蛇と呼ばれる獣を育てる村で暮らす少女エリンは、優れた獣ノ医術師であり闘蛇「牙」の世話する母ソヨンはと暮らしていた。 ある日、村で買っていた「牙」が突然死んでしまい、母はその責任を問われて処刑されることになり、エリンは母を助けようとするが失敗して天涯孤独の身になってしまうが、蜂飼いのジョウンに助けられて彼とともに暮らす。

その中で動物と触れ合い天空を翔る野生の王獣と出会ったことをきっかけに、母と同じく獣ノ医術師になることを決意し、ジョウンの元同僚のエサルが教導師長を務めるカザムル王獣保護場の学者へと入舎する。

 

Ⅱ 王獣編
傷ついた王獣の仔・リランに出会ったエリンは、リランを救うために献身的に治療にあたるなかで偶然に王獣を操る術「操者ノ技」を見つけてしまう。
ある日、エリンの母の一族である霧の民から「決して人に馴れない獣、決して人に馴らしてはいけない獣である王獣を操ることは、大いなる災いを招く」と警告される。

王国を巡る争いに巻き込まれることでその理由を身をもって知ることとなり、真王の護衛士・イアルと心を通わせ、人々と獣たちのかかわる残酷な運命に立ち向かっていく。

 

見どころ

物語の構成がすごく良く、原作にかなり忠実にマンガを描かれているようです。

もともと青い鳥文庫版のイラストと同じ人(武本糸会先生)がマンガを描いているため、原作ファンの方もなじみやすいかとと思います。

 

この作品は絵がすごくいいんですよー
王獣のリランのかわいさにかなり癒されます。

エリンもすごくかわいかったり、とても努力家で芯のある女性であり、おもいっきり泣いてる姿や、運命の残酷さに心が押しつぶされそうな表情を描いたりとすごく魅力的に描かれています。

ほっこりするような王獣とエリンのたわむれる姿を描いたかと思えば、急に王獣が闘蛇を食い殺す残酷なシーンを描いたりもします。

 

「獣の奏者 9巻」 武本糸会 P34 (シリウスKC)
「獣の奏者 9巻」 武本糸会 P34

 

このマンガを読むと、特にファンタジー系のマンガはストーリーと絵がかなり重要だと考えさせられ、想像力とそれをマンガとして描く力が必要不可欠です。

物語の内容が良く、それにあったきれいで繊細な絵を描くのは週刊誌では特に難しく、大変なことと思います。

 

原作小説の方はかなり有名ですが、この漫画版ももっと知名度があっていいと思います。一度読んでいただければわかるはず。

圧倒的な絵の美しさ、エリンの表情や成長する過程の描写、王獣リランのかわいさからの迫力のある闘蛇や王獣の恐ろしさ。これは武本糸会先生にしか描けない素晴らしい作品です。

 

NHK にてアニメ化もされていますので、アニメが好きな方は確認してみて下さい。

獣の奏者 エリン | NHKアニメワールド
NHKアニメワールド「獣の奏者 エリン」の公式サイト。決して人と心が通じないと思われていた崇高な獣『...

 

こんな人におすすめ!!

  • 小説版「獣の奏者」が好きな人
  • ファンタジー系の漫画が好き
  • マンガはストーリーが大切だ!
  • 絵がきれいな漫画がいい

 

このマンガは現在10巻まで発売されていますが、10巻の巻末にある予告によると11巻で完結するみたいです。一気に読みたい、原作と比較して読みたい人にはいいんじゃないでしょうか。

ファンタジー系マンガではレクシア一番のおすすめ!

女性にも男性にも読みやすいマンガだと思います。

 

【追記】全11巻で堂々の完結!

2016年04月08日から絶賛発売中!

真王(ヨジェ)と大公(アルハン)の雌雄を決するその時、降臨の野(タハイ・アゼ)でセィミヤが見たものはーー。そこから生まれた決心がこの国の歴史を動かした…!そして、セィミヤとこの国を守るため、エリンはリランとともに飛ぶ!獣を愛し、心を通わせたいと願い続けた少女の物語がここに完結する!!

Amazon 第11巻内容紹介

完結11巻の感想をツイートしていたので掲載しときます。

第11巻で完結!

原作小説

 

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