高橋慶太郎先生は「ヨルムンガンド」で有名な漫画家ですね。
その高橋慶太郎先生が連載中の今かなり一押しなマンガ「デストロ246」の新刊が発売しましたので、今回は新刊レビューをさせていただきます。
デストロ246 第6巻/ 高橋慶太郎
5巻までのあらすじ
実業家の透野隆一は、毒殺された妻子の復讐のために南米マフィアから殺し屋の少女二人を購入し、「翠」「藍」と名付けて日本に連れて帰った。 隆一の家族を毒殺した殺し屋の捜索と殺害する契約を藍と翠を交わし、犬のように忠実に暴力団やヤクザを嬲り殺していった。
その過程で、政府機関の殺し屋である女子高生「的場伊万里」や万両組の女子高生組長「苺」とその護衛の「蓮華」「南天」らと遭遇し、惹かれあいながらも対立して抗争していく。
藍と翠は万両との取引によって、五角財閥の女の殺し屋「沙紀」が透野隆一の妻子を毒殺した標的であることにたどりついた。
そこで藍と翠は、沙紀へのダメージのために五角幹部に次々とテロを起こすが、首都圏で最高クラスの殺し屋である沙紀に透野隆一を殺され、また伊万里には藍と翠の暗殺指令や万両たちも巻き込まれていく。
雇い主の透野隆一が殺害されたあとも藍と翠は復讐を受け継ぐことを宣言しており、透野の隠し財産を使うことなく殺しによって武器を調達しているときに、五角は藍と翠を賞金首に賭ける。
まあ、これは女の子の殺し屋同士の戦いを描くガンアクション漫画であり、男キャラはザコしか出てこないと第1巻の帯で作者がコメントするぐらい、クソ凶暴な女子がメインにストーリーが展開していきます。
また、ボディビルダーなみの女の子の筋肉や万両ら三人によるレズビアンの3Pであったりとかなり過激な描写が多いですね。
逆にそれがいいんですけどねー
6巻の内容(ネタバレ)
5巻の巻末で沙紀とCIAの殺し屋「紅雪」が遭遇し、戦っている最中に伊万里が交戦し、紅雪をとめる。
そして伊万里が沙紀に話す。
「あなたは生きて翠と藍の憎悪と攻撃をしのぎ続けるの。
無論あなたに翠と藍を殺させない。
私が邪魔をする。」
また、伊万里は政府関係の仙崎に逆らって取引をしていて、
「透野関係、横浜関係の女は殺さない。
私が気に入っているから。
でも、それ以外なら何でも殺してあげるって。」
そう話して、伊万里と沙紀は結託した。
これは何となく想像ついていたんですけど、そのあとの伊万里が4巻で助けた葉子と伊万里の会話を見て、意外と葉子は重要キャラになっていくような気がしてきました。 伊万里の同世代の理解者というか、伊万里の頭に流れる音楽の原因を引き出すキャラとして。
また、この漫画は翠と藍が主人公なのか伊万里が主人公なのかよくわからなくなります。笑
翠と藍は透野隆一の隠し財産を使わないように決めたので、また武器や生活費のためのバイトをするために情報屋の梅花に接触をしますが、万両が護衛のために蓮華を差し向けます。
そのときに透野の隠し財産を狙う透野の会社の専務と秘書が、梅花を襲うが失敗、また万両らが捕まえ性奴隷にします。 蓮華もこのとき翠と藍に隠し財産を求めて賭けをして暴れますが、賭けで負けてしまって翠と藍に仕事を与えることになります。
そこで、性奴隷になった秘書が万両らを殺せとほざきますが、このときの翠と藍がいいですねー
「御主人様からは、「会社を守れ」とは申しつけられておりません。」
と一言で一蹴します。
このとき、万両が透野隆一のことをほめました。
これにはビックリしました!!
だって、今まで男はほんとザコキャラでクズでボロクソにやられてばかりでした。
それが、主要キャラの万両が男をほめる、というか認める発言をするとは思いもしませんでしたよ。 自分の中で、なんかうれしかったですねー
蓮華の暴れっぷりもよかったです。
冷静に相手をしとめる冷徹さより、けっこう嫉妬深かったりして人間らしい感情をもっている感じに好感が持てました。
最後の方で、伊万里は仕事で殺しに行きますが、仙崎の部下である洲央と争います。 もともと伊万里は洲央と仲悪いというか険悪な感じがありましたが、やっぱり洲央はザコキャラ扱いになりそうですね。 初回の方からちらちらと登場しているキャラではあるんですがね。
あとがき。
沙紀と伊万里が結託したこと、翠と藍と万両らが協力することで勢力が二分化されました。 しかも、伊万里と万両は殺し屋たちの均衡を崩したくないと考え、翠と藍は沙紀への復讐、沙紀はみんなを巻き込んで暴れたい感じなどそれぞれの考えもきれいに分かれていますね。
伊万里の頭に流れる音楽についても明かされるのがもうすぐな気がします。 そのときには紅雪もかかわってくるでしょうから、紅雪にはその時にかなり暴れてくれることを期待しています。 けっこう好きなんですよね。ベニベニって。笑
個人的には、透野隆一の隠し財産?のパスワードに関する伏線が気になりましたね。 調べてみたら、はじめに翠と藍が透野に従ったときのパスワードと同じでした。 ってことは、翠と藍は自分たちが覚醒するパスワードについては無自覚であり、強いマインドセットの要因であることがわかります。
伊万里の頭に流れる音楽もマインドセットの副作用みたいなものでしょうから、もう少ししたら一気に話が進んでいくことになると思います。
この新刊もおもしろかったですね。
次の第7巻が楽しみです。
コミック情報
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