上杉謙信は女性説があるの知ってる!? 『雪花の虎』を読んで歴史マニアに語ろう!

皆さんは日本の歴史上の人物で誰が好きですか?

織田信長?それとも豊臣秀吉?もしくは徳川家康?いやいや坂本龍馬でしょう!

剣士なら宮本武蔵は外せなくて、水戸黄門(徳川光圀)が大好きな年配の方は多いでしょうし、新選組も老若男女に人気があり、女性の武将マニアには伊達政宗や源義経が人気みたいですね。

仏教でいえば空海・最澄もいるし、和歌でいえば紫式部や清少納言、聖徳太子や卑弥呼などの古き時代の人物や海外のナポレオンなどの英雄まで入れればかなり多く、実はみんな歴史上の人物が大好き。

このような話題は意外と盛り上がります。そんなとき、歴史に詳しい人でも知らないような「~説があるって知ってる!?」と歴史マンガを読んで語ってみると「この人は物知りだなー」と尊敬されるかもしれません。

そこで今回は、みんながあまり知らないであろう「上杉謙信が実は女性だったのではないかとする説」について描かれた歴史マンガを紹介します。

 

雪花の花 第1~6巻/ 東村アキコ

あらすじ

東村アキコが描く、女・上杉謙信一代記!
戦国の世を、義を貫いて駆け抜けた軍神・上杉謙信。毘沙門天の化身とされる名将中の名将は、実は、女だった―――
時は享禄二年、1529年。越後の春日山城城主・長尾為景の第3子が誕生する。
不甲斐ない嫡男・晴景に代わる後継ぎとして期待された赤子は、しかし女児だった。失望する為景だったが、すぐに決意を新たにする。
「この子を、姫武将として育てる」「名を虎千代とする」と――
強い父、やさしい母、穏やかな兄、健気な姉に囲まれ、小さな山城でお転婆に育つ虎千代。その双肩に背負う運命の重さを、未だ知るよしもなく……。
東村アキコが挑む本格大河ロマン、越後の虎、女・上杉謙信の一代記がいま、始まる!!

Amazon 内容紹介

女性説の根拠とアキコのティータイム

上杉 謙信(うえすぎ けんしん)といえば、戦国時代の越後国の武将・戦国大名で越後の虎や越後の龍、軍神と称されることで知られていますね。

内乱続きであった越後国を統一して産業を振興して国を繁栄させた人物であり、武田信玄、北条氏康、織田信長、越中一向一揆、能登畠山氏などと合戦を繰り広げた戦国時代の猛者。特に武田信玄との川中島の戦いは、たびたび物語として描かれているのでよく知られているのではないでしょうか。

 

そんな上杉謙信の肖像画はヒゲ面の強面だし女性なんてあるわけないでしょー、と多くの人が思うかもしれません。しかしこのマンガには、上杉謙信が女性かもしれないと考えられる根拠が詳しく描かれている。

「雪花の虎 1巻」 東村アキコ P6-7 (ヒバナ)
「雪花の虎 1巻」 東村アキコ P6-7

根拠となる文献のことや著者の解釈が詳しく書かれているため、文献通りに考察すれば女性と考えられなくもないと「ふむふむ」うなずいてしまう。読めば読むほど、上杉謙信が女性と知られれば他の武将になめられるから隠したのではないかと思ってしまいます。

この根拠部分はマンガというよりは解説本のような感じで理論的に書かれている。

 

むしろ文章ばかりで堅苦しいし、難しそうだと思ったあなたも安心して読めますよ!

根拠となる文献部分は上に描かれていて、下の部分は「アキコのティータイム」

というかこのワープゾーンが、東村アキコ先生と直接雑談しているような感覚でめちゃくちゃ笑ってしまいます。日本史や難しそうな話が苦手な人は、こちらで東村アキコ先生と気軽に話して興味をもったら上部の女性説根拠を読めばいいですね。

歴史を学べる作品でありながら、東村アキコ先生とお話しできるマンガなんてほかにないでしょう。

 

わんぱくおなごは女性特有の悩みを抱える

戦国武将の女性版ということで、子供時代の上杉謙信はわんぱく小僧ではなくわんぱくおなごとして描かれています。

今どきのわんぱく小僧でもウサギを捕らえて皮を剥ぐことなどしませんね。笑

「雪花の虎 1巻」 東村アキコ P61 (ヒバナ)
「雪花の虎 1巻」 東村アキコ P61

男として育てられた彼女はたくましく育っていきます。

ひ弱で実は女遊びが好きな兄の代わりに、強い武将になろうと林泉寺の厳しい修練にも耐えて「学んで、己を律して、体を鍛えて…病にかからない丈夫になって」越後のために戦えるよう成長していきます。

 

そんなわんぱく彼女でも、いや女の子だからこそ悩んでしまい、気弱になる姿も描かれています。女性には避けて通れないものがある。そんなときにどれだけ気丈な人でも悩み、苦しみ、弱気になって泣いてしまう姿に心打たれてしまいます。

「雪花の虎 2巻」 東村アキコ P70-71 (ヒバナ)
「雪花の虎 2巻」 東村アキコ P70-71

男女関係なくどんなに有名ですごい人でも必ず経験する己の苦しみと向き合うことは大切です。歴史だけでなく、人生の大切なことをマンガを通して学ぶことができるでしょう。

ちなみに、上杉謙信のライバルである武田信玄は腹黒イケメンキャラとして登場しますよ。この二人の戦いが今後描かれていくはずなので、とても楽しみですね。

 

うちは上杉謙信派じゃい!! と語ろう!

レクシアは正直なところ上杉謙信ってあまり好きではありませんでした。なんででしょう、織田信長がむしろ好きで、それを邪魔するヤツってイメージでしたね。笑

それがこのマンガを読んでいけばいくほど、上杉謙信ってめちゃくちゃかっこいいよね!となってきます。まあ、人それぞれでしょうが…

記事冒頭でも書きましたが、歴史上の人物を好きな人は意外といるんですよ。昔は男性が戦国武将好きというか武将マニアなイメージでしたが、むしろ今は女性の武将マニアも多いはず。やっぱり女性には伊達政宗が人気なんですかね?

 

このマンガを好きになって読み込めば、「うちは上杉謙信派じゃい!!」と東村アキコ先生のように言えますよ。

「雪花の虎 2巻」 東村アキコ P220 (ヒバナ)
「雪花の虎 2巻」 東村アキコ P220

まあ、会話が盛り上がるかどうかはあなたのトーク次第ですが、戦国武将好きの人に話せば興味は持ってくれるでしょう。上杉謙信女性説トークに興味を持ってくれた人にはこのマンガをおすすめするとさらにいいかもしれませんね。笑

 

こんな人におすすめ!!

  • 上杉謙信・武田信玄が好き
  • 歴史や戦国武将を学びたい
  • 武将マニアにドヤりたい!笑
  • 気が強い女性とか…いやいや男性も

 

歴史マンガのいいところは、マンガがきっかけで歴史に興味を持つことや、理解を深めたり調べるきっかけになることなんですよね。

でも歴史マンガは史実に正確に基づいてないじゃん!という人はその考えが間違っています。

そもそも正しい歴史というものはありません。特に記録が残りにくい古代の時代に関しては。

たとえ歴史の教科書に載っている史実でも、実は数年ごとにころころ変わっているんですよ。いろんな諸説が、遺跡や書物などが発掘されることによって日々解析・考察されて歴史は変化します。

そこで教科書などは今現在最も有力な説が書かれているに過ぎないのです。歴史も大きく変わることがありますし、科学も当然とされていた理論が変わることがあります。

だからこそ、いろんな想像を巡らせて考える・調べるきっかけになる歴史マンガはいいものなんですよね。

このマンガを読んで、いつの間にか上杉謙信を好きになったレクシアでした。

 

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