好きは呪いだ…苦しくてとても心地よい好きなことに向き合う『コンプレックス・エイジ』

皆さん周りが見えなくなるぐらい好きな趣味はありますか?
自分の場合だとやはり漫画でしょうね。

ここで今回は趣味と向き合う話の漫画を紹介します。

コンプレックス・エイジ 全6巻完結/ 佐久間結衣

この漫画の元となった第63回ちばてつや賞一般部門入選の読み切り版がウェブで無料公開され、とても話題になった作品です。

読み切り版は年を重ねることによってゴスロリ趣味に悩む女性がテーマでしたが、連載版は年齢や人間関係に悩む女性コスプレイヤーをテーマにしています。
連載版の主人公の母親が読み切り版の主人公として、読み切り版もストーリーに関連させているとこもよかったです。

 

あらすじ

主人公の片浦渚は高身長なコスプレイヤー(凪)で、年下のレイヤー初心者の栗原綾たちと知り合うようになってから、彼女のほうが身長や容姿が自分の好きなキャラクターに同化できるのではないかと葛藤に直面する。

そのなかで、会社の同僚がレイヤーであることを職場に知られて退社したことや母親に高校時代からコスプレの趣味に気づかれていたことによって、渚がコスプレが趣味ということについて真剣に向き合っていく話です。

 

同窓会で再開した仙田光汰と同じアニメが好きということで付き合うことになるが、コスプレの根本的なこと理解を示さなかったりすることで結局すぐに別れてしまうことになります。
また、高校時代からの親友である馬場公子が結婚を機にコスプレをやめると漏らしたことについて渚は内心、かなり動揺する姿がリアルに描かれています。

 

見どころ

つい先月、6巻にて完結してしまいましたが、話の内容がリアルすぎて結構重たい話なのですが、真剣に自分の趣味と向き合おうとしている主人公にはとても好感が持てました。

コスプレに関するマニアックな用語の解説も漫画の最後に書いていてわかりやすかったです。

まあ、自分はコスプレが趣味とかではないんですが、 物語に描かれているコスプレイヤーの悩みというものがたぶんかなりリアルで、心が締め付けられます。
実際のレイヤーさんはあるある!的な内容になっているでしょうし、人に言いにくい趣味をお持ちの方は必ず感じるものがあるでしょう。

自分の趣味と真剣に向き合うきっかけになると思います。

「コンプレックス・エイジ 6巻」 佐久間結衣 P178-179 (モーニング KC)
「コンプレックス・エイジ 6巻」 佐久間結衣 P178-179

最終巻の結末も最高の終わり方だったと思います。

親友の公子に対して渚がとった行動は、泣けてくるぐらい感動ものでした。 また渚も自分の趣味と向き合った結末は、ベタかもしれませんがよかったと思います。

 

これは女性にオススメしたい漫画ですね。

登場人物のほとんどが女性ですし、エロ要素も全くないシリアスな内容ですし。 なんでモーニングに連載されていたんでしょうね。 青年誌よりも女性誌向きの内容だったんじゃないかなと思います。

 

もちろん男性にもオススメです。

恋愛とかが下手に内容に食い込んでくることはなく、常に人間関係を通して自分と向き合うことを貫いた物語だと思います。

 

こんな人におすすめ!!

  • とめられてもやめられない大好きな趣味・夢がある
  • コスプレが好き
  • 人間関係に悩んでいる
  • 自分にちゃんと向き合いたい

 

次回作がとても楽しみな漫画家さんです。
期待しております。

 

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