機能不全の愛、少女と殺し屋の物語『よるくも』の絶望的な世界がヤバい!

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こんばんは。レクシアです。

絶望的な世界というのはどういったものなのでしょう。
そのようなところに住んでいる人はどのように生活しているのでしょうか?
そのなかで生まれる愛というものは健全なものなのでしょうか?

今回紹介するマンガはこのようなことが考えさせられる内容の作品です。

また、キチガイのようなクレイジーキャラが登場し、少しグロテスクな描写が多くて内容がかなり重めなマンガです。

めちゃくちゃグロテスクなマンガが好きな人には少し物足りないかもしれませんが、いろいろと考えさせられる内容であり、なにより最終巻で感動する作品です。

それではどうぞ。

よるくも 全5巻完結/ 漆原ミチ

あらすじ

「世界」には、上・中・下があり、富めるものの住む「街」、貧しいものの住む「畑」、その下に、深く、暗い「森」がある。

「畑」で安くてうまい飯を出す高岡飯店の看板娘・キヨコ。「森」からやってきた、絶望的に無垢な殺し屋・よるくも。

よるくもは「森」に使い捨ての子供として生まれ、感情を持たず、痛覚を持たず、読み書きの知識を持たないままに育ち、中田の指示により殺しの仕事を日々こなす青年。キヨコとよるくもが出会うことにより、「世界」は少しずつ壊れはじめる——。

このマンガは、蜘蛛に関する古い言い伝えから始まった、世界にある身分や差別の最下層の中で絶望を生きる、血にまみれた少女と殺し屋の機能不全の愛の物語である。

見どころ

この作品は、わりとグロテスクな絵や負の感情表現が多く、登場するキャラもキヨコを除いてかなり異質でまともじゃない者達ばかりである。

人によっては気分を悪くするかもしれないので、グロテスクなものや人間の負の感情を描いた作品が苦手な人は読むのをやめた方がいいと思います。

しかしながら、上記に示したグロテスクで人間の負の感情が持ち味であり、人間の生活や欲望、身分や差別の最下層の人達の絶望、そのなかでも蟲のように生き抜く人間のたくましさ、機能不全の愛、ごはん(メシ)などのかなり重いテーマが大切なことを考えさせてくれると思っている。

よって、このようなテーマの作品が好きな人にはとてもおすすめです。

「よるくも」の世界とクレイジーなキャラ達

あらすじのところでも紹介したが、このマンガの「世界」には、上・中・下があり、富めるものの住む「街」、貧しいものの住む「畑」、その下に、深く、暗い「森」がある。

そのなかでも最下層の「森」で物語は展開していく。

「よるくも 1巻」 漆原ミチ P58-59 (IKKI COMIX)
「よるくも 1巻」 漆原ミチ P58-59

その身分や貧富の差による差別について描かれているが、このマンガでは最下層の住人はみんな絶望しているわけではなく、むしろしぶとい蟲のように泥臭く生き抜いているたくましさが表現されている。

皆が避けているものや忌んでいるものは、たとえそれがものすごく哀れに思えても、同情してはいけないのではないのか。逆にかかわることで自分の身をほろぼすことになるのではないか。

このように思えてしまうぐらいのヤバすぎる世界「森」の住人達が描かれている。

この「森」の住人達である主要キャラたちも同様に、まともではなくむしろかなりクレイジーなんです!

主人公のよるくもはまだ見た目が普通っぽいからいいけど、その保護者の中田はめちゃくちゃヤバいヤツであるが実はよるくも思いのいい人でもある。

その中田をいたぶり続け、「森」を治めている荒磯家の王子も変なキャラでお調子者のクズだが、その妹の百なんて比較にならないぐらい気持ち悪いクレイジーさをもったキャラである。

「よるくも 1巻」 漆原ミチ P200-201 (IKKI COMIX)
「よるくも 1巻」 漆原ミチ P200-201

はっ!?
王子から渡された毒入り?の水で金魚が死んだあと、水槽の水を金魚ごと丸飲みした!?

なにコイツ、クレイジー過ぎる!!

最初の第1巻の登場から完結する最後までクレイジー過ぎて絶叫してしまう…

レクシアはその百が一番好きですけどね。笑

キヨコとよるくもの機能不全の愛

このマンガで唯一と言っていいぐらいまともなキャラがキヨコである。

しかし、彼女はよるくもに出会うことで悲劇が始まる…

人はおかしな環境にいればどんどん落ちていき、おかしいことも判断できなくなるぐらいおかしくなる。と言わんばかりのキヨコの変貌っぷりが描かれている。

その環境の中でのキヨコとよるくもの機能不全の愛がおもしろいところであり、見どころであるのです。

「よるくも 2巻」 漆原ミチ P92-93 (IKKI COMIX)
「よるくも 2巻」 漆原ミチ P92-93

ちなみに、決して「恋愛」ではない。まさしく「愛」である。機能不全なものであるが…

そう、救いようのない愛なのである。

そんな救いようのない愛であっても最終巻5巻では感動して泣けてくる。

流れてきた涙はただの塩味ではなく、心のたくさん入った、すごくいい味のする涙でしょう。

これらのことについては実際にマンガを読んで確認してもらいたいと思います。

こんな人におすすめ!!

  • グロテスクで負の感情の重いマンガが好き
  • 絶望的な環境での生活や欲望を知りたい
  • クレイジーなキャラが好き
  • 救いようのない機能不全の愛とはなにか?

最近はグロテスクなマンガというと規制が強くなっていますが、それでも人気が上がっているジャンルだと思います。

しかし、ただグロテスクな絵や描写だけではおもしろくないのです。その強い感情から生まれる人間の本性や欲望によって描かれたメッセージ性が大切だと思っています。

そしてこのマンガはそんな重い内容だからこそ伝わるものがある、感動する作品です。

ちなみにレクシア的グロテスク度は低め。それでも苦手な人はけっこういるでしょう。

このような内容のマンガが苦手な人は読むのをやめておいた方がいいですが、好きな人はぜひ読んでみてください。

全5巻で完結!

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レクシア
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