あなたは生命保険に入っていますか?
もし入っているのであれば、保障内容などの保険の中身についてご存じでしょうか?
日本国内における生命保険の世帯加入率は9割もあるようで、なんとなく入っている人が多いのではないかと思います。今年で30歳独身男(彼女なし)になるレクシア(@hyper_lexia)ですが、私は生命保険やガン保険には入っておりません。なぜかというと、保険の仕組みをちゃんと理解できなくて納得いかなかったのですよね。
つい一年ほど前でしょうか。親しくしていた先輩が保険のセールスレディになっていて、同級生の友人とともに生命保険の営業を受けたことがあり、そのとき友人は「もういい歳だから」と保険に入るけど私はモヤモヤして断った経験があります。
そこでつい先日発売したマンガ『インベスターZ』最新刊16巻を読むと、複雑な保険の仕組みやカラクリがわかりやすくマンガにされていて、あのときの判断は間違っていなかった!と理解することができました。私の当時のエピソードとともにご紹介します。
インベスターZ 第16巻/ 三田紀房
本作は、超進学校・道塾学園にトップで合格した財前孝史が、各学年成績トップ6人のみが参加する「投資部」に入ることになり、3000億を運用し8%以上の利回りを生み出すことを使命とする株式投資マンガ。株式投資だけでなく、お金や経済などの歴史から仕組みまでわかりやすくマンガ化され、変化の激しい現代社会で生き抜く知恵を教えてくれます。
そこで最新刊16巻は、一冊まるごと生命保険をテーマに描かれていることが特徴です。
さて、30歳ともなれば会社や組合などで保険外交員さんに営業されることもあるでしょう。
私は基本的にあしらっていましたが、親しかった先輩が保険セールスレディになって再会したときに「保険の仕組みぐらい知っておかねば」と思い、個人的に食事することになりました。彼女はテレビCMにもよく流れている老舗の大手生命保険会社に勤めているようで、「離婚して子育てと両立するのが大変」とか、昔の思い出話に花を咲かせつつも保険の見積もりをしてもらうことになります。憧れで美人の先輩だったので、食事中に鼻の下がのびていたことは否定しません笑。
見積もり書を見ると、まあ車の任意保険と比べると断然高いですよね。詳しく聞いてみると、医療保険だけでなくガン保険や死亡保障も含まれる生命保険になっていると、ただ保険の仕組みが知りたいので細かく聞いていくのが私であります。
独身で恋人もいなくて、さらには候補になりそうな人もいない自分は、妻や子供もいないので死んだ後のことなんて知りませんし、理系で知りたがりで分析解明しないと気が済まない性分。つまり、このマンガに出てくる凄腕セールスレディ・真知子おばちゃんが話す保険の営業で困るタイプに私は当てはまるみたい。
そんな保険の内容に先進医療が必要な場合の保障金という項目があったのですが、私は医療や科学技術にも少しは知識があり高額療養費制度のことも知っていましたので、財前パパと同じようなことを話していました。
しかし、これらのことを知らない人も多いのではないでしょうか。
また30歳で家族と子供がいる人にとっては「二人に一人はガンになる時代」というキャッチコピーに不安を感じ、そして「貯金は三角 保険は四角」というようなフレーズに安心を感じるかもしれません。ですが、数字やグラフや統計というものは都合のいいデータでごまかしやすいのです。決して嘘ではなくても、数学を使ったレトリックで巧妙な印象操作をされやすい。
とはいえ、保険の凄腕セールスレディはそこでは終わりません、食らいついてきます。
私はその後、同級生の友人は保険に入ったと連絡が来ました。気になって確認すると「もう俺たちいい歳だし、保険ぐらい入っておかなきゃね。先輩の営業成績にもなるし」だとぉ!? 結婚相手もいないのにそれでいいのか?とも思いましたが、みんな加入する理由なんてそんなもんなのかもしれない。
美人に弱い私は都合がつけばそりゃまた食事に行きますが、3回目ぐらいで凄腕スーパーセールスレディのようなおばさんも同席します。まさしくこんな感じ。
「自分は独身なので保険料に対するメリットを見いだせない」といって断ろうとすると言われます、この言葉。
――早く入らないと、もし万が一、ガンや重い病気になったときに保障されません。そして健康で若いうちに入らないと年々保険料が高くなります。私の友人は生命保険に入っていなかったので病気でお金もなくて働けない、苦労している姿を今も見ています。何もできない自分が悔しくて同じような人が少しでもいなくなるようにと保険外交員になり、誇りを持って仕事をしています。
そんな、泣きそうに感動する美談のような論理すり替え物語を聞いてもあっさり断る私は、やっぱり冷たい人間なのでしょうか。 当時モヤモヤしていたことです。
ちょっと薄暗くなってしまいましたが、なぜ生命保険会社は儲かっているのでしょう?
このマンガの見どころこそ、ここにある。消費者が知っておくべき世の中の仕組みを解説するだけでなく、企業や資本家や商売人目線のカラクリを道塾学園投資部が解き明かしてくれるのですよ。
貯蓄好きな国民性、頑張る保険レディへの情緒、商品の複雑化によって急成長を遂げた保険業界。あえて保険という金融商品を複雑で素人には理解しにくくし、義理・人情・プレゼントの三種の神器で加入させ、そのブラックボックスを数学の力で調整して利益を上げる戦略。
この仕組みを作った人は物凄く頭がいいなあ。また、保険にはビジネスにおける大きなアドバンテージが他にあり、同じようなシステムを確立した注目の企業も紹介されている。ほほう、なるほど!ってなりますよ。続きはぜひコミックで。
別に株式投資に興味がなかったとしても、生命保険に少しでも疑問があればこのマンガ第16巻だけでも読んでみて下さい。財前家4人家族に必要なお金のシミュレーションもしてあるので、一般的な家族構成の人ほど保険についてわかりやすく、理解できるでしょう。
ちなみに巻末特別記事には保険の還元率はギャンブル以下とあり、30歳男性を例にお金の流れを試算されている。自分に「本当に必要な」保険の見極め方について書かれており、保険はあくまでお金を用意する手段の一つです。冷静に向き合ってみてはいかがでしょうか。
あとがき。
こうしてみると、当時の状況やモヤモヤを引きずっていたのかもしれません。『インベスターZ』は確かに勉強になるビジネスマンガですが受け身で学ぶだけでなく、このような共感できる読み方が最適な気がします。そうだよね、そうだよね!みたいな。
マンガや本で知識として得ることは簡単ですが、知識や知恵を実際に行動に移すことはけっこう難しかったりする。そこで、自分がしていることを後押しされるような共感には、自分に自信がつくことで確実に今後の強みになり実践していくことができると思う。
マンガから学べることは本当にたくさんあるのです。
全21巻で完結!
公式サイトでは、あり得ないほどの試し読みとタメになるコンテンツがありますよ。
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